これまでのいにお作品は虹ヶ原ホログラフのための序章に過ぎなかったのか?この圧倒的な違いはなんだ?最初に読んだ時、こんなことを思った。
今までの作品の多くは青春群像色の強い、嫌な言い方をすると若者にしかウケないであろう内容が多かった。
100%の人間なんていないけど、それなりに乗り越えていくんですよっていう、商業誌的なノリでしたが、今回は媚なんて微塵も感じさせない。
媚どころか不快な気持ちにさえさせてくれる。
登場人物は全員がズレていて(病んでるって方がピンとくるか)、読み込めば読み込むほど、気を害したり、怖くなったりする。11年の歳月を行き来し、未来の自分にも会うわで読み込まないと内容に付いていけない。
これもいにおの狙いだったのかな?読者を不快なループの上で転がそうってか?
最後に、この作品は読み手によってはこれは普通の出来事なのかもしれないし、異常だと感じるかもしれない。
作者のメッセージも、読み手を選んで『そんなことは分かってる』って冷めた意見もあるだろうし、『頑張ろう』って前向きになれる人もいるかもしれない。
ただ、この作品のすごいところは、そういったメッセージは二の次であって、その絡まった紐が解かれていく様だと思う。斜めに読んでたわけじゃないけど、そう感じざるを得ない、巧妙に作り込まれた構成に敬礼!!
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