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kazuya レビュー
〝blue〟はそのラストシーンで、愛し合う二人を別離させるという形をとることによって、物語の中で半ば普遍的なものとなりかけていた「同性愛」という概念を完全に断ち切った。
〝LOVE MY LIFE〟はそのラストシーンで主人公いちこが、自己の中でのみ同性を愛することの普遍性を見出す事によって、ようやく社会との妥協点を見つけることができた。
つまり、〝blue〟は終わりによって終わるのに対し、〝LOVE MY LIFE〟は終わりによって始まるのである。
〝blue〟というのは〝LOVE MY LIFE〟と同様に、女性同性愛をモチーフにした魚喃キリコのマンガである。〝blue〟を本作との引き合いに持ってきたのは、同じ題材を使ったマンガであるにも関わらず、全く対照的なラストで締めた両作家の個性に何かしら惹かれるものがあったからである。
〝LOVE MY LIFE〟と〝blue〟、双方の作品のコントラストを楽しむのもまた面白いかもしれない。
さてこの〝LOVE MY LIFE〟という作品、レズビアンのカップルである"いちこ"と"エリー"の物語なのであるが、僕が深い感慨を覚えたのはいちことエリーとは遠く離れて、いたってノーマルな いちこ の学校の友達、ユカコ の言葉であった。
同じく いちこ の学校の友達である たけちゃん はホモセクシュアルな人間であり、その たけちゃん の事を好きだった ユカコ が たけちゃん の本質を聞かされたときに言ったセリフ
「たけちゃんがゲイだってことは/他の女の子にキスしたりエッチしたりしないってことだよ/そう思うと安心するの」
に僕は非常に感銘を受けてしまったのである。
同性愛に対し一種差別的な感情しか持ち人々が多数を占める実社会において、こういう考え方を出来る人間はあまりいないと思う。脇役にこのセリフをさらっと言わせることが出来るやまじえびねという作家は、ひょっとしたらすごい人なのではないのだろうか?
実質2ページしか登場しない彼女だが、こういった名脇役が多数存在する作品というものはけっして大味にならず、最後まで違和感無くすんなりと読んでいく事ができる。
僕は8番バッターのような存在であるユカコに〝LOVE MY LIFE〟裏MVPを授与したい。
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