| デビューしたばかりのザッパ率いるバンド、マザーズは、次から次へと作品を発表します。1967-1969の間に製作されたアルバムは4作。しかも全米ツアーの合間にそれらのレコーディングを行っていたというのだから、驚くべき創作意欲です。
しかしザッパは早くも自らのバンドに限界を感じ始めます。1969年にマザーズは解散。彼は新たにホット・ラッツ・バンドを結成、1971年にはフィルモア・イーストでジョン・レノン&オノ・ヨーコとの共演を行っています。まさに破竹の勢い。
けれども彼の音楽活動は決して順調だったわけではないようです。ツアー中、バンドは数々の事故に巻き込まれます。
フィルモア・イーストでライブが行われたのと同年、モントルージャズフェスはザッパの演奏中、会場で火災が発生します。この事故でホット・ラッツ・バンドの機材はほとんど焼失してしまいました。
モントルーでの火災時、湖の対岸で火災を目撃したのが実はディープ・パープルで、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」はこの時の光景からインスピレーションを受けた曲だそうですが・・・ロック史的には面白い話ではあるけれど、高価な機材が焼けてしまった彼らの心境を、ついつい慮ってしまいます。
さらにこの火災から6日後、ザッパはロンドンでのコンサート中ステージから転落、左足を骨折。
しかし数々のアクシデントをも創作の糧にしてしまうエネルギーが、ザッパにはありました。自宅療養中、スタジオワークの可能性に気が付いた彼は、以降ツアー以外はスタジオに篭って作業するようになります。
この事故を転機として彼の音楽は、ステージでの即興的な側面、そしてスタジオ内での実験的な側面を併せ持つ独創性を獲得してゆくのです。
次は70年代の代表作を挙げてみましょう。
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